ダイエットやアンチエイジングは大変で面倒、そしてお金もかかります。
誰でも楽して痩せたりキレイになったりしたいものです。
今回は、そんな人でも簡単で気軽に、そしてお金もかけずに、そしてダイエットとアンチエイジングが同時に出来る方法をご紹介します。

それは、人の体の中にある、ヒートショックプロテインというタンパク質を利用する方法です。

ヒートショックプロテインとは

ヒートショックプロテイン(熱ショックタンパク質,Heat Shock Protein,HSP)とは、細胞が熱などのストレスにさらされた時に増えて、細胞を保護する働きをするタンパク質のことです。

ヒートショックプロテインの働き

ヒートショックプロテインは、傷ついた細胞の修復し、免疫細胞の働きの強化、FF(ファティーグファクター、疲労感のもと)の発生を遅らせるなどの働きがあり、傷や病気を治しやすく、つまり、風邪やインフルエンザにもかかりにくい体、また、疲れにくい体にしてくれます。

・細胞の修復
・免疫力の向上
・運動能力の向上
・老化防止・アンチエイジング

つまり、ヒートショックプロテインを増やすと、アンチエイジング(老化防止)に役立つのです。
(ダイエットについては後述!)

ヒートショックプロテインを増やすには

ヒートショックプロテインは、細胞がストレスにさらされると増加する性質があります。
ヒートショックプロテインが増加するストレスとは、主に熱ストレスで、それ以外にも以下のようなものがあります。

ヒートショックプロテインが増える要因
熱ストレス
・細菌感染や炎症
・エタノール
活性酸素
・重金属
・紫外線
・放射能
・飢餓
・低酸素状態
・精神的な緊張など

ヒートショックプロテインを増やそうとしても、上記のような状況下では人の健康に好ましくないため利用することは出来ませんが、誰でも簡単かつ安全にヒートショックプロテインを増やせる方法があるのです。

それは、お風呂(湯船)に入浴することです。
これは、ヒートショックプロテインの「熱というストレス」に対する反応を利用したもので、この特性を活かした入浴法が「HSP(ヒートショックプロテイン)入浴法」と呼ばれています。

HSP入浴法とは

ヒートショックプロテインは熱に反応するため、比較的熱めのお湯に浸かる必要があります。
ヒートショックプロテインを活性化させるために最適な温度は40~42度前後とされ、そうしたお湯に10~20分間浸かり、体温が38度以上に上昇すると良いとされます。
また、入浴後は15分ほどしっかりと保温すること。
さらに、入浴中には体から水分が汗として失われるため、入浴前後に水分の補給(ポカリとかアクエリアスなどのイオン飲料が効果的)をしっかりとすることもお忘れなく。

入浴時間の目安としては、42度なら10分、41度なら15分,40度なら20分程度が適しているということです。

HSP入浴法のポイント
・入浴時間は42度なら10分,41度なら15分,40度なら20分
・体温を38度以上にする
・入浴後15分間はしっかり体を保温
・入浴前後の水分補給は忘れずに
・ヒートショックプロテイン入浴法は3日に1回が最適

尚、ヒートショックプロテイン入浴法は毎日続けると体が熱ストレスに慣れて効果が薄れるので、「三日に1回程度」が効果の持続には有効だということです。

また、一般的に知られる入浴の効果として、以下のようなものがあります。
・血行がよくなり、血液の循環の促進
・新陳代謝の活性化(老廃物、疲労物質の排出)
自律神経を刺激(熱めのお湯に入ると交感神経が刺激される)
・水圧によるマッサージ効果
・気分をリラックスさせ、精神的な疲労を軽減

入浴の効果とHSP入浴法の効果を合わせると、いいことばかりですね。

HSP入浴法がダイエットに有効な理由

さて、なぜHSP入浴法がダイエットに良いのか、ですが、体温の高低で人の基礎代謝量は変化することが知られています。

体温が1度下がると、基礎代謝量はおよそ12%低下するそうです。
女性の1日の平均基礎代謝量を1200Kcalとすると、その12%は144Kcalに相当します。
つまり、体温が1度上昇すれば基礎代謝量は144Kcal増えるというわけです。

健康な日本人の平熱の平均は36.89度だそうですので、HSP入浴法で体温が38度以上になれば、一時的に1度程度上昇することになりますので、基礎代謝量を上げることが出来ます。

体温が低いと、基礎代謝量が減って太りやすくなるだけでなく、体内の血液やリンパ液の循環も鈍化し、体にたまった老廃物の排出が行われにくくなり、むくみの原因になったり、セルライトが増えたりします。

HSP入浴法で体温を高くすることで、基礎代謝量が増えてカロリーの消費量が増える、つまりダイエットに有効、というわけです。
また、昨今は低体温の人が増えていますが、基礎代謝を高めれば低体温の改善にもつながりますので、美容への効果(リンパ液の循環が活性化して、むくみの改善、老廃物の排出など)も得られるのです。

HSP入浴法がアンチエイジングとダイエットに有効!

HSP入浴法でヒートショックプロテインを増やすと、アンチエイジングとダイエットに有効だということがお分かり頂けるかと思います。

昔から日本人にとって、入浴は非常に身近な行為で、温泉での湯治なども広く行われてきましたし、大衆浴場も昔からありましたね。

最近はシャワーだけで済ませて、湯船に浸からない人も増えているようですが、しっかり入浴することでこうした効果が得られるのですから、試さない手はありませんね。
入浴剤なども使えば、リラックス効果も増して、快適なバスタイムになりますよ。

HSP入浴法の注意事項

熱いお風呂と水圧は思った以上に体に負担がかかります。
体力に不安がある方は、半身浴などでお試し頂くと負担を軽減出来ます。
また、どなた様もくれぐれも長時間の浸かり過ぎと水分補給には注意して下さい。

また、熱いお風呂に入ると、交感神経が刺激されて、寝つきにくくなったり、睡眠の質を下げてしまう場合もありますので、熱いお風呂に入る場合は、就寝時間から3時間程度は時間を空けるようにしてみてください。