知らずに続けると怖い睡眠の質に悪い生活習慣

多くの現代人が睡眠に何らかの悩みを抱える昨今。
睡眠時間の不足とともに、睡眠の質の悪化が危惧されています。
知らず知らずのうちに陥っている、睡眠の質を悪くする生活習慣についてご紹介します。

生活の中で以下の項目に当てはまるものがある人は要注意です。

夜間に人工光を浴びすぎ

対策:就寝2時間前に使用を終了

日中に浴びる太陽の光とは違い、夜に浴びる光は全て人工の光です。
コンビニ、スマホ、TV、PC、ゲーム機などの人工の光は非常に強力で、脳を刺激して交感神経系を興奮させて、自然に眠くなるのを妨げます。
中でも、スマホなどの電子機器から発せられるブルーライトは特に強力で、体内時計を狂わせてしまい、睡眠の質を悪くするどころか、不眠症の原因にさえなります。

睡眠の質を保つには、就寝の2時間前には電子機器の使用を終えるべきです。

睡眠直前の食事

対策:就寝3~4時間前までに食べる。

眠る直前に食事を取ると、胃が消化を終える前に眠りについてしまうことになります。
寝ている間も胃は消化を続けますが、胃が消化活動を続けることで眠りが浅くなり、睡眠の質が悪くなります。
また、睡眠中は消化効率が悪くなるため、消化不良を起こしやすくなりますし、逆流性食道炎を引き起こす可能性もあります。

また、カレーライスに入っているスパイスや唐辛子などの刺激の強い食材や、コーヒーやお茶に含まれるカフェインも覚醒作用があります。

食べ物別に胃が消化にかかる時間は概ね以下のとおりです。
果物:1~2時間
野菜:2~3時間
炭水化物:2~3時間
魚:3時間程度
肉類:3~4時間
油モノ:4時間程度

消化不良を防ぐには、夜の食事は就寝まで3~4時間程度空けるようにするとよいでしょう。
カフェインについては、さらに覚醒作用が人によっては4時間~10時間と長いため、夕方以降は摂取しないほうが良いでしょう。

晩酌・寝酒

対策:できれば飲まないほうが良い。

アルコールには麻酔薬と同じような強い催眠作用があり、寝酒を飲む人も多いと思います。
ところが、一定量以上のアルコールには催眠作用と同時に強力な覚醒作用があります。

お酒の飲み始めは催眠作用により眠くなりますが、数時間後、やがて肝臓でアルコールの分解で生じたアセトアルデヒドという物質が覚醒作用を発して、眠りを妨げます。
また、肝臓がアルコールの分解のために働き続ける事も、眠りが浅くなる一因になります。
さらに、アルコールの持つ利尿作用によって、トイレに起きる可能性が高くなります。

お酒を飲むと、寝入りは良くなりますが、「早朝目覚めてしまった」という経験を持つ人は多いのではないでしょうか。

ところで、人間の体はアルコールへの耐性が働きます。
毎晩アルコールを飲み続けると、徐々に耐性が強くなり、最初のうちはビール1杯で済んだ晩酌が、2杯、3杯、いつしかウィスキーなどの強いお酒に変わってしまいます。
その先に待っているのは、アルコール依存症や肝硬変などの疾病です。
飲み過ぎには充分気をつけてください。

運動不足

対策:昼間20分間散歩する。習慣化すること。

そもそも生物が睡眠をとる理由の一つは傷や疲れを治すためです。
体が疲れていないと、睡眠欲求が高まりにくく、中々眠くなりません。

また、デスクワーク中心の人はパソコンの画面を一日中眺めているため、ストレスが溜まりやすく、そのストレスが眠りの質を悪くしてしまいます。

程よい疲れを得ることと、ストレスを解消する一挙両得の手段が軽い運動です。
中でも、セロトニンの分泌を増やす効果のある、散歩などのリズム運動がお勧めです。
運動不足の人は、昼間に20分程度、気分のリフレッシュを兼ねて散歩する習慣を持つことをお勧めします。

寝る前の激しい運動

対策:就寝前2~4時間くらい空ける。

運動すること自体はお勧めですが、就寝直前の運動は控えるべきです。
激しい運動をするとノルアドレナリンなどの心身を興奮させる物質が分泌されて、入眠を邪魔します。
負荷の強い筋トレやジョギングなど、体に負担の大きな運動は、就寝前の4時間くらいまでに終えるようにしましょう。

尚、午前中と昼間の運動は睡眠の質を改善する効果も高く、その他にもストレス解消効果なども期待できるのでお勧め出来ます。

就寝前の熱い風呂

対策:就寝2~3時間前までに入る。42度以下。

冬になると熱い風呂が気持ち良いのですが、熱すぎる風呂は体を温め過ぎて、寝付きが悪くなってしまいます。
人の体温には、普段体温計で計る体の表面の体温と、体の芯の温度である『深部体温』とがあり、深部体温は日中の体の活動が活発な間は高く、夜眠る時間に近づくに連れて下がっていくのが自然な体温変化で、眠りに就く時に深部体温が一日のうちで一番低くなる状態が理想的です。

熱い風呂に入ると、深部体温が上がってしまって、交感神経系も刺激され、体が興奮してしまいます。
深部体温が冷めるのには時間が掛かるため、就寝の2~3時間前までに風呂を終えるようにしましょう。

ベッドにストレスを持ち込む

対策:あれこれ考えながらベッドに入らない。

睡眠の質を悪くする要因のうち、最も多くの人が当てはまりそうなのがストレスの存在です。
今の世の中、老若男女が何らかのストレスを抱えながら生きています。

ストレスは脳を興奮させるため、眠りに就く邪魔をします。
さらにストレスのタチが悪いのは、自覚できるストレスだけでなく、自覚できないストレスもたくさん存在するという点です。

また、遠足の前の日のような、単なるウキウキ気分などであっても、脳を覚醒させる要因になります。

眠りに就こうとする時に、無意識の不安や恐怖、興奮などで脳が活性化されてしまい、そうした状態が続くことで不眠症を発症することもあります。

長時間の昼寝

対策:昼寝は30分以内に。

昼寝には、優れた体力回復効果やストレス解消効果などがあります。
ところが、一定時間以上の昼寝をすると、徐波睡眠という深い眠りが発生してしまい、そのことが夜の睡眠の質を悪くしてしまう原因になるのです。

正しい昼寝のポイントは、徐波睡眠が発生しないよう、概ね30分以内にするということです。

口で呼吸している

対策:鼻で呼吸できるように舌の位置を固定する習慣付け

眠りを浅くして睡眠の質を悪化させる要因の一つに、『口呼吸』があります。
口は本来呼吸する器官ではなく、消化器官です。

口呼吸は、口内の乾燥を招いて中途覚醒しやすくなる他、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因の一つにも挙げられます。

口で呼吸する習慣のある人にとっては、中々治すことの出来ないものですが、やはり鼻で呼吸する習慣を付けるしかありません。

口呼吸をする癖が付いている人は、舌先が舌の歯についてしまっていることが多いのですが、正しい舌の位置は上あごに付いている状態で、その状態を保てるように習慣づけする必要があります。
マウスピースや口にテープを貼るなど、いくつか補助的なツールがあったりもします。

呼吸について詳しくは、『鼻呼吸と口呼吸』をご覧ください。

乱れがちな生活リズム

対策:とにかく規則正しい生活を。

現代社会では多くの人が生活リズムは乱れがちです。
生活リズムの乱れは、体内時計の乱れにも繋がり、寝るべきでない時に眠くなったり、
眠るべき時に眠くならなかったりしやすくなります。

こうした生活リズムの乱れを防ぐには、起きる時間を出来るだけ同じ時間にするということです。

眠りにつく時間がバラバラなのに起きる時間が同じだと、睡眠時間が短くなって睡眠不足による悪影響になってしまいそうですが、眠りの質とは睡眠時間の長さではなく、あくまでも睡眠の深さが重要です。

また、人の体には恒常性維持機構(ホメオスタシス)が備わっており、短い睡眠時間でも深い睡眠をより多く発生させることで、睡眠の質を自動的に調整してくれます。

巷ではブラック企業などが問題になっていますが、悲しいことに我々人間は睡眠に関しては、ある程度の無理が出来るような体になってしまっているわけです。
しかしながら、忙しすぎる生活を長期間送っていると、徐々にストレスが溜まってしまい、うつ病などを発症しやすくなりますので、いずれにしても長期的な睡眠不足の状態は避けるべきです。



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