交感神経系とは、自律神経を構成する神経の一つで、別名、「闘争と逃走の神経」とも言われており、本来は日中に狩猟をしたり、敵から身を守る時に必要な働きをしてきた神経です。

主に日中(または体の活動中)に激しく運動や労働をする際に活性化する神経系で、活動する際に必要に応じて心臓の鼓動や呼吸を早めて、より多くの酸素を体に取り込んだり、血圧を上げたり、脳や体の緊張状態を高めるなどの働きをする一方で、胃や腸などの活動を制限するなど、場面に応じて体が適切に活動できるように、様々な臓器をコントロールしています。

交感神経系は、同じく自律神経を構成する神経の一つである、副交感神経系と相反する働きを持っています。
交感神経系は主に日中の人体が活動している時間帯に優位に働き、その作用も人体が活発に活動するために必要なものが多いのが特徴です。
逆に副交感神経系は、夜間に優位に働き、体の休息や再生など、メンテナンス機能を担っている神経です。

通常、こうした自律神経は昼夜の人の生活と共に自動的に切り替わり、均衡を保って働きますが、何らかの理由でバランスが崩れると、自律神経失調症と言われる病気に陥ることもあります。