過酸化脂質とは活性酸素によって体内のコレステロールや中性脂肪などに含まれる不飽和脂肪酸が酸化結合したものの総称です。細胞内に過酸化脂質が蓄積すると細胞のDNAが損傷してガン化したり、動脈硬化の原因にもなると考えられています。また、加齢臭を発生させる『ノネナール』を増加させる物質でもあります。

過酸化脂質の特徴

体内で発生する過酸化脂質とは『活性酸素』と『不飽和脂肪酸』が結びついてできる化合物のことです。

不飽和脂肪酸とは、植物油などに含まれるDHAやEPAなど常温で液体の油のことで、血液をサラサラにしたり中性脂肪を減らしコレステロール値を下げたりと、有益な作用も多いのですが分子の結合が不安定で酸化しやすいため、活性酸素と結びついて過酸化脂質になりやすいというデメリットがあります。

ノネナールの発生を促進させる
皮脂成分のスクワレンや角質層のコレステロールなどが皮膚上で酸化して過酸化脂質になります。過酸化脂質は、皮脂成分の一種である9-ヘキサデセン酸が酸化分解してノネナールが発生するのを促進します。

紫外線や熱によっても皮脂やコレステロールの過酸化脂質の発生が助長されるため、日光などで紫外線をたくさん浴びると加齢臭が悪化する可能性があります。

過酸化脂質の悪影響

過酸化脂質は人体の老化現象に深く関係しています。

加齢臭/抜け毛/シミ・シワ・たるみ/ガン/動脈硬化/疲労/肩こり/冷え性/認知力の低下/その他多くの生活習慣病など、多くの疾患にも関わります。

過酸化脂質が増えてしまう理由

体内で過酸化脂質が増加してしまう一番の理由は、加齢により抗酸化作用が損なわれることです。

人は本来、ストレスや紫外線などから体を保護するため、メラトニンDHEAなどの抗酸化作用を持つホルモンや、ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどの抗酸化物質によって細胞が酸化するのを防いでいますが、体の持つ抗酸化作用は年齢とともに徐々に低下してしまうのです。抗酸化作用の低下は、老化現象とも言い換えられます。

老化によって抗酸化作用が低下することで、過酸化脂質を生み出す活性酸素が体内に急増してしまうのです。また、年齢とともに体の新陳代謝が低下して中性脂肪が増加すると、過酸化酸素と結びつく脂肪の量も増えるため、体脂肪の増加も過酸化脂質が増える要因の一つです。

過酸化脂質の源である不飽和脂肪酸は、体内の中性脂肪から抽出されますから、中性脂肪が増えれば増えるほど、過酸化脂質の材料が増えていくのです。

活性酸素と中性脂肪の増加。そして、この二つが結びついて生じる過酸化脂質の増加はいずれも加齢によって起こる老化現象の一環であり、それによって発生する加齢臭も老化によって起こる体臭の変化だといえます。

過酸化脂質を減らすには

加齢によって過酸化脂質が増えることは、老化現象そのものでもあります。したがって、過酸化脂質を減らすことは老化に抗うこと、すなわちアンチエイジングをすることになります。

過酸化脂質を減らすアンチエイジングの一つとして、体が失ってしまった抗酸化作用を補うために、抗酸化物質を食べることが考えられます。抗酸化物質とは、ビタミン類、βカロテン、ポリフェノール、リコピンなどの食材に多く含まれていますので、食事からこれらの食材を摂取することが効果的です。

また、過酸化脂質のもとになっている中性脂肪を減らすことも効果的です。中性脂肪を減らすには運動が効果的です。運動をする習慣がない場合は、ウオーキングやサイクリングのような、負荷の少ない運動を30分程度続けることから始めましょう。

尚、運動をするとストレス解消にもつながるため、ストレスを減らすことによって過酸化脂質を生み出す活性酸素を減らす効果も期待できます。