気候が暖かくなってくる春先は、冬ほど体が冷えることが無いため、湯船にゆっくり浸からずに、シャワーで済ませる人も多いのではないでしょうか。しかし、まだまだ昼夜の寒暖差の激しいこの時期は、湯船に浸かることで2つの嬉しい効果があります。

睡眠の質改善

湯船にゆっくり浸かって体の奥の方の体温(深部体温)を上げると、睡眠の質を改善して、寝付きを良くしたり、より深い眠りに就いたりと、いわゆる快眠効果が生じます。

人の体温は常に一定ではなく、一般的には一日のうち朝起きた時が最も高く、夜眠る前が低くなります。この「人は眠る前に体温が下がる」というのが一つのポイントで、体温が下がると、脳が自然と眠気を感じやすくなるのです。

湯船に浸かって一時的に体温を上げると、その後急激に体温が下がっていくので、普段よりも深い眠りにつくことが出来るわけです。

睡眠の効果

睡眠には様々な効果がありますが、睡眠の質が良ければ良いほど、睡眠によって得られる効果も増すことが分かっています。

質の良い睡眠により得られる効果
・疲労の回復
・肌の再生による美肌効果
・脂肪燃焼によるダイエット効果
・免疫力アップによる風邪などの予防効果
・頭皮細胞修復による育毛効果
・ストレス解消によるリフレッシュ効果

など、ほかにも数えたらきりがないほど有益な効果が睡眠にはあります。

湯船に浸かって質の良い睡眠を毎日取るか、浸からずに浅い眠りを続けるかで、5年後、10年後の体の状態は大きく変わるでしょうから、春先に暖かくなって面倒くさくなっても、湯船に浸かる習慣を持ちましょう。

汗腺トレーニング

汗腺とは、汗が出てくる気管のこと。人の場合は脇や足の裏などに集中しています。季節が寒い冬は汗腺の機能が衰えやすく、ベタベタした汗になってしまい体に老廃物が溜まりやすくなったり、汗が普段よりも嫌な匂いを放ったりと、体のむくみや臭いトラブルの原因にもなります。

季節の変わり目のこうしたトラブルに役立つのが、湯船に浸かる汗腺トレーニングです。トレーニングといっても特別なことは何もなく、ただ毎日湯船に浸かるだけですので、とても手軽です。

汗腺を鍛えることで加齢臭や体臭の改善効果も期待できます。

湯船の浸かりかた

・お湯は熱すぎない程度で、39度~41度。
・15分~30分程度ゆっくり。
・就寝直前の入浴は避けて、就寝2時間前までには入浴を済ませる。(就寝時に十分に体温が下がりきらないため)

睡眠の質を改善するにも、汗腺トレーニングをするにも、特別な入浴方法は必要ありません。ただ、就寝直前に入浴して体が温まったままベッドに入ると、交感神経系が十分に収まらずに就寝モードになりにくいため、必ず時間を空けるようにしましょう。

photo credit: Legs in the Bubble Bath & Candlelight – West Hollywood, CA (license)