体臭の原因となる汗。そして加齢臭などの体臭をきつくする原因にも・・・。
しかし汗自体は臭くないのです。
汗の成分はそのほとんどが水分のため、本来の汗は無臭に近いものなのです。
ではなぜ汗は体臭の原因となってしまうのでしょうか?
それは皮膚常在菌が汗の成分を分解し、その分解時に発生するニオイが悪臭の原因となるのです。
本来はこのようなプロセスで汗は臭い汗に変化するのですが・・・。
ここで問題なのが、かいたばかりの「汗」が臭いというケースがあるのです。

汗が臭い人の特徴

なぜ臭いがないはずの汗が臭くなってしまうのでしょうか?
まずは汗が臭い人の特徴をみて、どういった傾向があるのか探ってみましょう。

汗が臭い人に共通して言えることに、普段から運動不足で汗をかく機会が少なかったり、空調の効いた部屋に長時間いるため汗をかく機会が少ないことがあげられます。

汗をかく機会が少ないことでどういう影響があるかというと、汗腺の機能が低下してしまうことが考えられるのです。
汗腺の機能が低下したときにかく汗は、臭いの発生原因となる成分を含んだ汗となってしまいます。
汗は血液を原料として、水分、ミネラルなどを含んだ汗として発汗します。

通常ミネラルなどの成分は再吸収されて血液に戻るのですが、発汗機能が低下している場合は再吸収することができないため、水以外の成分を含んだ汗となり、ベタベタした汗になってしまいます。

日常でもよく耳にする「悪い汗」です。
汗が臭い人の特徴はこの「悪い汗」をかくことにあるのです。

臭い汗を良い汗にする汗腺トレーニング

それでは「悪い汗」をかかないためにはどうすればよいでしょうか?
それは低下した汗腺の機能を高めればいいのです。これを汗腺トレーニングといいます。
推奨される汗腺トレーニングをご紹介します。

高温手足浴
まずは高温手足浴とよばれる方法から。
この高温手足浴はひじから先とひざから下を、43~44度のお湯に10分~15分ほど浸します。 体勢がきつい方は椅子を使って、無理のない姿勢でお試し下さい。
同時に行うのがきつい方は、お湯を多めにはって、ひじから先を最初に行ってから、お湯を減らしてひざから下というように分けて行うことも可能です。
また入浴前と入浴中に水分をとるように心がけて下さい。
微温浴
高温手足浴を行った後は、温度を37~39度まで下げて、ゆっくりとリラックスしてお風呂につかって下さい。
入浴時間の目安は10~20分程度となりますが、個人差がありますので、苦しくなった場合などは無理をせずお風呂からあがってください。
仕上げ
お風呂からあがり体についた水分をふき取ります。
水分の補給は忘れずに行って下さい。なおキンキンに冷やした飲み物は避けて下さい。
そして自然に汗がひくまで待機するのですが、ここで注意点があります。
皮膚が自然に体温が下がりのを察知して、汗腺を正常に機能させることが目的のため、クーラーや扇風機を使って汗を乾かすのは厳禁です。

3週間ほどこの汗腺トレーニングを続けると効果が出てきますので、興味のある方は是非お試し下さい。

また家で行うことは困難ですが、サウナ・岩盤浴・ホットヨガなども効果が見込めます。
そしてなんといっても有酸素運動の代表でもあるウォーキングはお手軽に始めることもできますし、さらに高い効果が見込めますのでお勧めです。

photo credit :Andy Purviance